SNSを中心にLGBTに関する誤情報が拡散されています。
代表的なものに、「心が女性だと言えば女湯に入れる」というものがあります。
この情報が誤りである理由は大きく2点あります。
1点目は、公衆浴場法や旅館業法によって、公衆浴場は利用者の身体的性別で男女に分けると定められているから、
2点目は、性自認とは単なる自称ではないから、ということです。
1.「おおむね7歳以上の男女を混浴させない」と定められています


心が女だと主張すれば誰でも女湯に入れるということはありません。そのように主張して無理矢理女湯に入れば逮捕される可能性があります。その根拠は、公衆浴場法や旅館業法です。それらには、「公衆浴場は利用者の身体的性別で男女に分ける」「おおむね7歳以上の男女を混浴させないこと」と定められています。以下は、厚生労働省が通達した「公衆浴場や旅館業の施設の共同浴室における男女の取扱い」からの抜粋です。
「公衆浴場における衛生等管理要領」及び「旅館業における衛生等管理要領」において、「おおむね7歳以上の男女を混浴させないこと」などと定めています。これらの要領でいう男女とは、風紀の観点から混浴禁止を定めている趣旨から、身体的な特徴をもって判断するものであり、浴場業及び旅館業の営業者は、例えば、体は男性、心は女性の者が女湯に入らないようにする必要があるものと考えています。
この適用は、トランスジェンダー女性についても同じです。ただ、女湯に入れてほしいと強く主張するトランスジェンダー女性はあまりいないと思われます。なぜなら、トランスジェンダー女性は自分が周囲からどのように見られているか理解していて、トラブルを避けるために家族風呂や個室風呂を利用する方が多いためです。
2.性自認とは一時的な「自称」ではない


「心は女性だ」として女湯で入浴した男性が逮捕されたという報道がありました。
受付の方は「服装などから女性と判断した」とのことですが、女性かどうか口頭で確認することははばかられたのでしょう。しかし、逮捕された男性は身体的に男性であったことから、公衆浴場法に則り建造物侵入という罪で逮捕される結果となりました。
この男性に確認したいのは、入浴以外でも常に心は女性なのか、女性としての生活を送ることを望んでいるのか、ということです。仮にわいせつ目的で侵入したのだとすれば、この質問の回答は「ノー」でしょう。それでも、その時は心が女性だったのだと主張するのであれば、それには無理があります。性自認について誤った理解しているからです。
性自認とは「自分の性をどのように認識しているか」ということですので、たしかに「心は女性」ということはあり得ます。しかし、性自認は継続性があるものです。今日は女性の気分、今日は心が女性だ、ということはあり得ません。単なる自称ではないのです。
2023年6月にLGBT理解増進法が施行された際にも、心は女性という男性が女湯や女性トイレに大挙するといったことが拡散されました。しかし、そのようなことは起きていません。
私たちは、LGBTに関わることに限らず情報の正確性確認し、安易に拡散することは避けたいものです。
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