2/20(日)に、産業カウンセラー協会北関東支部様で、LGBTに関するオンライン講座を担当しました。産業カウンセラー協会の支部で講座を持たせていただくのは5回目ですが、北関東支部様での講座は初めてです。参加された皆様の感想など、当日の様子をまとめました。
1.まず、基礎知識をお伝えしました


当然のことですが、カウンセラーの方々はさまざまなクライエント(ご相談者)のお話を聞きます。カウンセラーとは全く違う環境で育った方、初めて聞くような職業をなさっている方など。それでもカウンセラーは「無知の姿勢」で話を聞きクライエントを理解しようとします。したがって、仮にクライエントがLGBTの人であっても同じように聞けばよいのですが、とはいうものの不安に思っているカウンセラーの方も多いと聞いていました。その不安を払しょくするために、まずLGBTに関する基礎知識をご説明しました。LGBTに関する用語には聞き慣れないものがいろいろありますが、わかりやすい表現でお伝えすることができたのではないかと思っています。
基礎知識をお伝えする際に私がいつも重要視していることは、今までとは違った視点で性を考えていただくということです。例えば、初対面の人に会った時などに他者の性別を判断する時、私たちは一般的に外見(身体的特徴、服装、振る舞い等)によって判断します。しかし、それ以外の観点での性の捉え方があることをお伝えしています。また、私たちは「男性か女性」「ゲイかレズビアンかバイセクシュアル」といったように、カテゴライズして考えがちです。概ねカテゴライズできるとしても、明確に線引きはできず、性はスペクトラムであるということをお伝えしています。
このような事をお伝えする意図は、「コッチ側の人がアッチ側の人の話を学ぶ」ということではなく、私たちは連なった性の中で生きているという感覚を掴んでいただきたいからです。これは、この講座の大きな目的のひとつになっています。
2.LGBTの方の心理、産業カウンセラーができることを考えました


LGBTの方々が感じやすい困難や悩みの中からピックアップし、なぜそのような困難や悩みが起きるのか参加者の皆さんと考えていきました。誰しも困難や悩みはあるものですが、LGBTの方々が置かれている環境や心理傾向、また調査データなども使いながら関上げを深めていくことができたのではないかと思います。
そして、産業カウンセラーとしてできることについても、参加者とともに考えました。初めから自身のセクシュアリティをカミングアウトして相談する人は少ない状況の中でどのような点に留意すべきか、また、参加者が所属する組織に対してどのような提案をしていけばよいのかなど、ディスカッションしながら考えていきました。
3.事前課題の目的

この講座では、事前課題をお願いしています。提出は求めていないのですが「LGBTに関する印象や考え、疑問点を、ポジティブな事・ネガティブな事に関わらず本音で書く」というものです。そして、講座受講後に見返していただき、変化があるかどうかを確認してもらっています。これは、考えを変えてもらうことが目的ではありません。誰しも自分の考えというものはあり、それは尊重すべきことです。ただ、無意識のうちに偏見や嫌悪が含まれていることがあります。私にもあります。そのことに気づいていただくというのが、この講座の大きな狙いのひとつとなっています。
4.参加者の感想

感想をお寄せいただいた皆様、有難うございました。
■大変有意義な講座でした。特に「LGBTが抱える問題点」について可視化していただいたり、井上先生のご経験からのお話は貴重でした。今後の業務に生かすとともに、さらに理解を深めたいと考えております。
■研修の流れもよく、理解しやすい内容でした。ただ、さらに個別相談事例なども含めて学ぶ機会が別
途あればありがたいと思いました。
■とても分かりやすく、丁寧に教えていただき、理解が深まりました。また、講義の進み具合や適度な
休憩、グループに分かれてのディスカッションなど、講義の進め方もとてもよかったです。本日はありがとうございました。
■知らない言葉がたくさんでてきて自分はまだLGBTのことがわかっていなかったのだと気づいた。とても良い内容であった。アライになりアライを広めていきたいと思います。
■大変わかりやすく、理解が深まりました。明日から出来ることを整理して、対応していきたいと思います。
