話を聴いてもらうことの効果

話を聴いてもらうことの効果

「カウンセリングは話を聞くだけ」というイメージをもたれている方も多いようです。たしかに「聴くこと」はすべてのカウンセリングの基本です。それは、カウンセラーがご相談者様の話をしっかりと聴くだけでも効果があるからです。言い換えると、カウンセラーに話をするだけでも効果が得られるのです。その効果について説明します。

1.感情を吐き出すことで得られる「カタルシス効果」

「カタルシス」とは、心の中に溜まっているモヤモヤした感情を吐き出すことです。それによって気分がすっきりし、苦痛や不安、緊張が緩和されることを「カタルシス効果」といいます。カウンセラーは、相談者の話を決して否定せず共感的に聴く訓練をしています。途中で話をさえぎり自分の意見を言うこともありません。したがって、安心して自由に話すことができ、カタルシス効果を得やすいのです。もちろん、友人に話すことや映画などを観て思い切り泣くことでもカタルシス効果を得られることがあります。

2.話すことで得られる「新しい気づき」

相談者の多くは、例えば「人と話すのが苦手だ」など状況を訴える事から話を始めます。しかし、話をしていくうちに「苦しい状況になったきっかけ」や「その時の気持ち」さらには「本当はどうしたいのか。どうなりたいのか」など深い話に変化していきます。

このように、今まで届かなかった部分に視線が向くようになることでさまざまな気づきが増え、悩みの解決に結びつくことが期待できます。このような気づきが得られるのは、カウンセリングを受けている時だけとは限りません。通勤途中、自宅でリラックスしている時、ベッドに入った時など、ふとした時に浮かんでくることも多くあります。カウンセリングを受けるという自発的な行動によって、相談者自らが気づきを得ることに自然と意識が向くようになっていると言えるのです。

3.新しい気づきがもたらすもの

気づきがすぐに解決に結びつかなくても、「自分は何に悩んでいるのか」「自分は何を求めているのか」といった問題点の整理に役立ちます。特に「自分は何を求めているのか」という解決イメージを持つことは、意外と難しいものです。悩みの真っただ中にいて落ち込んでいたり混乱したりしている場合には、先の事を考える余裕はないからです。

しかし、解決イメージが曖昧なままだと悩みを解決することが難しいのです。ゴールが不明確では、どこに向かって進めばよいのか分かりませんよね。それと同じことです。そのような時には、カウンセラーなどにしっかりと話を聞いてもらうことが有効です。話したことを受けとめてもらい、的確な質問をしてもらうことによって考えが整理されていき、解決イメージが具体化していくからです。

「どうしてよいのか分からなくなっている」そんな時には、話しを聞いてもらいながら少しずつ考えを整理することをお勧めします。